今日流れてきたツイートで、目を引かれたのは、これ。
米銀は米国債がデフォルトする可能性を考えて「準備している」というバンカメのCFOの発言。
ギョ!と思い、この裏づけを検索すると、CNBCのサイトにも同じブリーフが流れていた。確かに、そう言ったらしい。メモしておこう。
米国債の上限引き上げ問題は、まだ完全に決着は出ておらず、上限を引き上げたいオバマ政権との取引条件として共和は「増税絶対反対」の立場を譲らず、膠着状態が続いている。
8月2日が決着のデッドラインとされているが、実質的には、手続きやら何やらもあるため、7月22日までに議会で合意を得ないとヤバイと言われている。
この問題については、本ブログで『合衆国が取れないリスク』という記事を書いたが、その記事の日付が4月18日。あれから実に3ヶ月、内容的にはほとんど進展がなかった、ということにも驚く。日頃温厚なオバマも、先週はキレかけてましたが、そりゃーいいかげん、キレるよね。
格付け機関は(例によって)状況が悪くなればなるほどハシャぐ、といういつもの癖で、ムーディーズもS&Pも、米国債を格下げ方向でウォッチにかけた。しかも、彼らは「上限引き揚げても、格下げにならないという保証はありませんので、そのおつもりで。」と言ってみたり、「法定上限なんていうモノがあること自体がリスクだ、そんなもの、やめてしまえ。」と言ってみたり、底意地の悪さ全開、である。
米国債のみならず、ファニフレのエージェンシー債も相当抱えている米銀セクターとしては、格下げになると、それらの証券が実際にデフォルトは起こさなくとも、これらの保有証券のリスクが高まると判断されるために、自己資本にプレッシャーがかかってくる。
それでなくても、住宅セクターへのエクスポージャでこの先もまだ損失が発生しそうで、自己資本にのしかかるプレッシャーから復配もままならないとささやかれているバンカメからしてみたら、この上さらに米国債とエージェンシー債から「さらなる重し」が発生することになると、まさに泣きっ面にハチ。
上のCNBCの記事で、バンカメのCFOが「デフォルトが起こる可能性とそれが引き起こすエフェクトの研究に余念が無い」と言うのもうなづけますな。
2 comments:
その前にBOA大丈夫でしょうか?
http://www.miamiherald.com/2011/07/19/2321525/record-loss-for-bank-of-america.html
Too Big To Failはそう簡単には死なず。業績はメタメタでしょうが、すぐどうなる、というわけではないでしょう。
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