Monday, May 17, 2010

【備忘録5】ドイツ製造業ひとり勝ちの図

グラフは、欧州主要国の製造業新規受注比較(前年同期比%)

 
 

 
  • ユーロ圏というブロックを作ったことで最も経済的恩恵を受けたのはドイツ、というのは前々からいわれていることだが、製造業の新規受注トレンドをみると、ドイツのみ明確に上向き、他のユーロ国は下向き。(注:スウェーデンはユーロ圏ではない、あくまで比較参考。)
  • ひとりだけ経済成長のファンダメンタルズがここまで異なれば、ギリシャ問題解決策の話し合いにおいて、なかなか他国と歩調を合わせずらい、ということか。
  • この、ドイツ一人勝ちの図を、「ひとりだけユーロでうまい汁吸いやがって」と解釈するか、「それが実力」と解釈するか。
  • 同じユーロ圏内で、ここまで差が出る理由(産業構造の違いとか)は、どこに?←よく知らないので、今後理解したい点。

 
 
グラフ元:Citi,Inside the S&P 500, Steven Wieting, 17 May 2010 
(hat tip Business Insider)

 

1 comment:

Anonymous said...

こんばんは。
名も無き一読者ですが、いつも豊富な経験に根ざした経済分析を拝見しています。

EUの中では昔から最も競争力のある製造業の国だから、でしょうか。
最近では、自由貿易協定で国際貿易の障壁も少なくなる傾向にありますが、やはり通貨その他の経済行為に関わるシステムが共通化しているというのは大きいのでしょうね。
そういった経済圏でインサイダー有利、かつ中でも競争力のある国がドイツという理由かと。

それにしても、債務危機は収まる気配がありませんね。
日本のバブルを参考にしたのか知りませんが、早々に企業の負債を国が肩代わりしたはいいが国ごと破綻するリスクを見せられては
かないません。

三国志のクライマックスの一つ、赤壁の戦いを思い起こさせます。
水上の戦いに慣れない魏は船団を鎖でつないだはいいが、呉の猛攻に壊滅。
現在のEU、そしてかつての(今も?)日本の護送船団方式の銀行業界を思い起こさせるエピソードです。