Tuesday, April 19, 2011

欧州ソブリン危機悪化中

日本の震災・原発関連のニュース、そして、米国で日々繰り広げられる政治茶番劇にばかり気を取られていたが、その合間にも、欧州ソブリン問題はさらに温度を上げているのであった。

前回のブログで、S&Pの米国債格付けについて述べたが、その肝心の米国債市場も、この日注目していたのは、そっちじゃなくて、欧州問題のほうであった。(S&Pの見通し変更は、マーケット的には大きな意味がない故。)

欧州についても、いろいろ目に付く記事があるので、それについて書きたいことはあるんだが、なにせ眠いので(笑)、17日のソブリン債CDSの拡大具合の表だけでも、ここに貼り付けておく。



ギリシャのCDS、キテますなぁ・・・レベルが1278とかいって、先日1000超えたとかいうニュース聞いたばかりなのに、べらぼう4桁で落ち着いちゃってるし。

こうなると、トレーダー達はもう「デフォる」というのにベットして取引してるようなもんですが、IMFやドイツが「2012年までに、さっさとリストラ体制に入らんかい」と促しているのに、当のギリシャ政府は「債務リストラ?んなもん、やる気は一切ありません。今年中には、通常の市場調達に戻れると思いますし」と、あっち向いてるようである。

(Wall Street Journal, 4/16/11)


悪夢の銀行危機をかいくぐるアイルランドは、同国の大銀行の預金についてる格付けがジャンクに堕ちた。ムーディーズが、アライド・アイリッシュ(Ba2)など5行格下げ。サクッとジャンクとかいいますが、これ、劣後債とかシニア債とかじゃなくて、「預金」ですから。

「先進国の一角の大銀行」が「劣後債でジャンク」はともかく、「預金」のレベルでジャンクになるって、これはやはり、ゲーッと思う話でありまして。


(BBC News, 4/18/11)


そして、もうひとつ、スペインでは期間12ヵ月の国債オークションで、『不吉な』結果に終わった、というニュース。

実行利率が一月前だと2.13%で発行できたものが、今回2.77%まで上昇し、中央銀行の出口政策による上昇幅では説明できませんね、という話。

(Seeking Alpha, 4/18/11)

ウォールストリートジャーナルなどは、「スペインはドミノになるか、ダムになるか」という意地の悪い見出し。

(Wall Street Journal、4/18/11)


欧州がドミノ式に崩れてダム決壊となりませんように・・・

そう祈りながら、今日はこれで寝る。

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